山﨑和彦

やまざき・かずひこ
YAMAZAKI, Kazuhiko

エクスペリエンスデザイン、ビジョンデザイン、情報/プロダクトデザイン

Experience Design, Vision Design, Information & Product Design

教授

Professor

2019年4月着任
1955年神奈川県生まれ
東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程中途退学

研究テーマ:

社会のためのデザインアプローチ、エクスペリエンスデザイン、変革のためのデザイン。

京都工芸繊維大学卒業後、クリナップを経て、日本IBMにて製品からサービスまで多様なデザインとコンサルティングを担当、'03年日本IBM(株)ユーザーエクスペリエンスデザインセンター長(技術理事)。'07年千葉工業大学デザイン科学科教授、'16年千葉工業大学知能メディア工学科教授、'19年4月より現職。神戸芸術工科大学博士(芸術工学)号授与、東京大学大学院博士課程満期退学。米国IBM社 Academy of Technologyメンバー、グッドデザイン賞選定委員、経産省デザイン思考活用推進委員会座長など歴任。
現在は、スマイルエクスペリエンスデザインスタジオ代表、Xデザイン研究所共同代表、人間中心設計推進機構評議員、日本デザイン学会評議員。
おもな著書は「プロダクトデザイン」、「情報デザインの教室」、「Experience Vision ビジョン提案型デザイン手法」(共著)。作品はiF賞、IDEA賞など国際的なデザイン賞受賞多数。
専門は製品・サービス・組織のエクスペリエンス・デザイン、ビジョンデザイン、プロダクトデザイン、情報デザイン、デザイン思考、デザイン戦略等に関連する実践および研究。

YAMAZAKI, Kazuhiko

Professor


Kazuhiko Yamazaki is a professor, smile experience design lab. at Musashino Art University from 2019. Prior to that, he was a professor at Chiba Institute of Technology and design manager of user experience design center in IBM Japan, IBM Distinguished Engineer and a member of IBM Academy of Technology. His achievements are to establish ThinkPad brand image and experience as best brand image in worldwide mobile computing. He received PhD degree in design from Kobe Design University in 2002. His research theme is 1, Experience design including user experience, employee experience and social experience, 2. Social design including local, country and worldwide and 3. Transformation design including designing work and life.

社会における実践活動

1979年よりクリナップ(株)にて住宅設備機器・家具などを中心に商品企画とプロダクトデザインを担当。1983年より日本IBM(株)にてプロダクトデザイン担当し「長く飽きずに使えるデザイン」を目指してThinkPadプロダクトとブランドの育成に貢献。同時にユニバーサルデザインの手法、長期的な使いやすさやユーザー体験を生み出すためのデザイン手法、アナログな価値を考慮したデジタル技術の活用研究の実施。1999年米国IBM社Academy of Technologyのメンバーとなりグローバルな研究活動や、2003年日本IBM(株)ユーザーエクスペリエンス(UX)・デザインセンター担当マネージャーに就任してUXデザインのアプローチの実践と研究を推進。また、デザインコンサルタントとして多くの企業に、HCD/UXデザインの導入のための戦略・教育を実施。同社のフェローに続く最高技術者職位であるDistinguished Engineer(技術理事)にデザイナーとして世界で初めて認定された。2007年千葉工業大学デザイン科学科教授に就任して、多くの産学プロジェクトを推進した。
行政・政府関連の活動として、デザイン振興会グッドデザイン賞選定委員、内閣府・IT戦略本部・電子政府ガイドライン作成検討委員、経済産業省・デザイン思考活用促進検討委員会座長、経済産業省・国際競争力強化のためデザイン思考を活用した経営実態調査座長、経済産業省・高度デザイン人材育成研究会委員として活動を通して政府のデザイン政策に寄与した。また、神奈川県、千葉県、福井県、札幌市、川崎市など地域の行政のためのデザイン活動にも貢献した。
学会活動では、日本デザイン学会理事として全国大会開催、2冊の特集号担当、プロダクトデザイン部会部会長などの活動。日本人間工学会アーゴデザイン部会幹事として、多くのイベントやワークショップを実施し、ユニバーサルデザインとビジョンデザインの2冊の本の発行。また、日本インダストリアルデザイナー協会理事としてプロダクトデザインを社会に普及させるためのプロダクトデザインの教科書作成やプロダクト検定、やビジョン委員会の活動に貢献。コミュニティ活動では、NPO法人人間中心設計推進機構・発起人であり副理事長としてNPO活動を通して70回を超えるHCD-Netサロンやイベントや広報活動、5冊のHCD-Netライブラリーを発行、会員も700名を超えた。情報デザインフォーラム・発起人コアメンバーとして10年間のコミュニティ活動を通して、20回のフォーラムを開催し、2つの情報デザインの教科書を発行。
現在は、武蔵野美術大学にて産学プロジェクト推進のための準備をしている。特に「日本をデザインする」、「みんなのデザイン教育」、「これからの働き方・生活の仕方のデザイン」のテーマに研究活動を推進していく予定である。また、株式会社(株)Xデザイン研究所共同代表として、Xデザインのための研究、社会人のためのXデザイン学校、オープンなコミュニティのためのXデザインフォーラムを推進している。プランティオ(株) CDO(Chief Design Officer)として、みんなで野菜を楽しむ社会に向けての活動を支援している。富士通デジタルビジネスカレッジ・ディレクターとして、デジタルトランスフォーメーション(DX)のための教育を実施している。ソーシャルクリエイティブ・イニシアティブ発起人・事務局として、社会をよくするためのデザインのコミュニティを推進している。
社会における実践活動は、既存の組織や団体にこだわらず、必要なものは自分たちで作ることと、まずは活動しながら考えていくことを基本としている。そして、オープンに一緒にやろうという仲間として、企業・行政・教育機関・団体にとらわれず市民や個人で活動している人たちとも連携する。


研究テーマ

誰でもデザインを活用できるようにデザインの知見を形式知として見える化することと、実践事例を通して下記の3つの分野を中心に次世代のデザインのためのアプローチを明らかにすることにチャレンジしている。研究室の学生の「興味あるデザイン」を基本に学生には実践的で体験的なデザイン研究を推奨している。実践的な研究を実施するために企業・地域などと積極的に産学プロジェクトを推進している。
  1. エクスペリエンスデザイン(Xデザイン)研究:ユーザー体験(UX)、社員体験(EX)とソーシャル体験(SX)の3つのエクスペリエンスを考慮したデザイン研究。具体的には、「多様な分野の製品やサービスのXデザイン」、「ワークショップのXデザイン」、「組織のXデザイン」、「Xデザインのための調査分析、視覚化、プロトタイプ、評価方法」、「スタートアップのためのXデザイン」等
  2. 社会のためのデザイン研究:社会(地域、日本、世界)をよくするためのデザイン研究。具体的には、「地域を考慮した三方よしのデザイン」、「マルシェを活用した三方よしのデザイン」、「食体験と三方よしのデザイン」、「こどものための三方よしのデザイン」、「ビジョンデザインのアプローチ」、「ビジョンとアート思考」、「これからのデザイン教育のデザイン」等
  3. 変革(トランスフォーメーション)のためのデザイン研究:ITデジタル技術や未来の社会・生活・仕事の仕方を考慮した次世代デザインアプローチと変革するためのデザイン研究。具体的には、「トランスフォーメーションのためのデザイン」、「データ活用のデザイン」、「IoTのためのデザイン」、「音声対話のためのデザイン」、「B to Bのためのインタフェースデザイン」、「変革のためのデザイン思考とアート思考」、「リフレーミングのデザイン」等

教育活動

日本IBM在職中に2003年UXデザインセンター設立とともに、部門内外にUCD(User Centered Design)とUX(User Experience)デザイン教育を開始し、日本へUCD/UXのデザインを浸透させる伝道師として、社内社外のデザイン教育とデザインコンサルティング活動を開始した。また、日本IBM在職中に京都工芸繊維大学と玉川大学にて非常勤講師としてデザイン教育を実施した。
2007年千葉工業大学デザイン科学科教授として、体験デザインを考慮したデザイン教育と山﨑研究室の活動を開始。多くの企業との産学プロジェクトを通して、社会に貢献できる実践的なデザイン活動に従事。2016年知能メディア工学科設立とともに、教授として人工知能、メディアとデザインの融合を目指し、これからのデザインエンジニアのための教育にチャンレジ。2019年4月に武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科設立とともに教授として、ビジョンとプロトタイプを考慮して、社会に役立つためのデザイン教育を開始した。また同時に日本女子大学と千葉工業大学にて非常勤講師としてデザイン教育を開始した。
日本IBM在職中にリチャード・サッパー氏に師事し、「社会におけるデザインの役割」と「造形と思考を考慮したアプローチ」を学び、デザイン教育を開始する原点となっている。また、デザイナーのための教育だけでなく、デザイン系でない学生、ビジネスマン、エンジニア、市民、こどもたちのためのデザイン教育が社会をよくすることに繋がると信じている。


主な作品展覧会

1997年 日本デザイン・コミッティ主催のDesign Forumに招待作家として展示
2001年 ニューヨーク近代美術館WorkSphere展にてIBM ThinkPad570が選定され展示(米国)
2002年 Pinakothek 現代美術館よりIBM ThinkPad 600 と IBM ThinkPad X23 が永久保存に選定(ドイツ)
2006年 AXIS 21世紀のデザイン展にてDigital Livingを展示(日本)
2010- 18年 ミラノサローネにてSmile Experience Design を展示(イタリア) 


主な作品受賞・特許意匠登録

iF Design Award(ドイツ)をTop Tenも含め19点受賞、iF Interactive Design Award Top3を受賞。日本デザイン振興会主催グッド・デザイン賞の大賞、部門賞も含めて40点以上受賞。日本デザイン・コミッティ主催のDesign Forumで2度銀賞を受賞。ID MagazineのAnnual Design AwardをDesign Distinctionも含めて6点受賞(米国)IDSA/ BusinessWeek主催のDecay of Designにて銅賞を受賞(米国)。特許・意匠登録を合計50点以上世界各地で登録済。
下記は代表的な作品受賞
・「IBM ThinkPadシリーズ」グッドデザイン大賞受賞、1993年
・「Smile Project Webサイト」iFデザイン賞Top 3、2001年
・「IBM ThinkPad TransNote」iF デザイン賞Gold Award、2002年
・「ユーザー参加型インターネットコンテンツ」日本デザイン学会作品集、2002年
・「IBM Computer Museum Webサイト」グッドデザイン賞受賞、2003年


主な著書

「使いやすさのためのデザイン―ユーザーセンタード・デザイン」(共著)、「ユニバーサルデザイン実践ガイドライン」(共著)、「プロダクトデザイン-商品開発に関わるすべての人へ」(共著)、「情報デザインの教室 仕事を変える、社会を変える、これからのデザインアプローチと手法」(共著)、「情報デザインのワークショップ」(共著)、「エクスペリエンス・ビジョン: ユーザーを見つめてうれしい体験を企画するビジョン提案型デザイン手法」(共著)、「人間中心設計入門」(共著)、「IBMの思考とデザイン」(共著)等。デザインを社会に普及させるためのツールとして書籍の役割を信じている。


主な論文

  • 山﨑和彦「ネットワーク・コンピューティング時代における情報機器のデザイン手法」学位論文、神戸芸術工科大学、2002年3月
  • 山﨑和彦、他5名 "Experience vision, proposal for vision centered design approach", Proceedings of The International Association of Societies of Design Research 2013, 2013年8月
  • Kevin Clark, Ron Smith, Kazuhiko Yamazaki, "Experience Design that Drives Consideration", Design Management Review Winter 2006  Design Management Institute, 2006年3月
  • Kazuhiko Yamazaki, "Structure for Kansei Interface Design", Journal of the Asian Design International Conference Vol.1, Asian Society for the Science of Design, 2003年10月
  • 山﨑和彦、山崎正孝「UCD手法によるコンシューマ向けソフトウエアのデザイン」芸術工学会誌 26号、2001年11月
  • 山﨑和彦「日常の道具としてのウエアラブル・パソコンのヒューマン・インタフェースデザイン」芸術工学会誌 25号、2001年10月
  • 山﨑和彦「情報ネットワークを利用した情報機器のデザイン―評価実験と今後の提案」芸術工学会誌 25号、2001年10月

主な招待講演

5th Asian Design Conference、電気通信学会、ヒューマンインタフェース学会、(社)ビジネス機械・情報システム産業協会、(社)情報通信ネットワーク産業協会、(財)海外産業人材育成協会、Taiwan Design Center、Taiwan Corporate Synergey Development Center、東レ経営研究所、岡村製作所(株)、(株)ソニー、(株)リコー、京セラ(株)、パナソニック(株)、(株)デンソー、富士通(株)、NEC、(株)サイバーエージェント、大日本印刷(株)、NTTコミュニケーションズ(株)、NTTドコモ(株)、KDDI(株)、MIT Media Lab. 、国立成功大学、国立台湾芸術大学、東京大学、筑波大学、名古屋大学、早稲田大学、産業技術大学院大学、拓殖大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学、総務省、特許庁、経済産業省、神奈川県、千葉県、札幌市、川崎市など多数。 ページの最初へ