黒坂圭太

くろさか・けいた
KUROSAKA, Keita

アニメーション表現

Animation

教授

Professor

2000年4月着任
1956年東京都生まれ
武蔵野美術大学造形学部
油絵学科卒業

研究テーマ:

'85年のデビュー以来、アニメーション表現を主軸として多様な創作活動を展開。DIR EN GREYのミュージックビデオ『AGITATED SCREAMS OF MAGGOTS』('06年)や『輪郭』('12年)制作。'10年、鉛筆画による長編アニメーション映画『緑子/MIDORI-KO』を完成し世界20カ国以上で公開。現在はドローイングによる一連の抽象映像作品「不定形シリーズ」を創作する一方で即興アニメーションや音楽家とのコラボレーションライブ等も積極的に行っている。

受賞:レティナ国際映画祭 '93年(市長賞)/MTVステーションIDコンテスト '97年(優秀賞)/アヌシー国際アニメーション映画祭 '98年(ベストシークエンス賞)/BDA国際デザイン大賞 '98年(銅賞)/オタワ国際アニメーション映画祭 '98年(部門賞1位)/オランダ国際アニメーション映画祭 '98年(部門賞1位)/その他。

パブリックコレクション:横浜美術館/福岡市総合図書館/京都文化博物館/神奈川県立図書館/釧路芸術館/NTTインターコミュニケーション・センター/その他。

映画コンクール審査員('10-17年):毎日映画コンクール「アニメーション部門」最終選考委員('16-17年)/新千歳空港国際アニメーション映画祭2017:国際審査員+ミュージックアニメーションコンペティション部門特別審査員/その他。

個人プログラム上映('10-17年):恵比寿映像祭「変形する奇才:黒坂圭太最新長編アニメーション《緑子/MIDORI-KO》」('11年/東京都写真美術館/東京)/アナーバー映画祭('11年/アメリカ)/アムステルダム・ファンタスティック映画祭('11年/オランダ)/『緑子/MIDORI-KO』('11-12年/東京「アップリンク」を皮切りに全国ロードショー公開)/ロンドン国際アニメーション映画祭('12年/イギリス)/映画とアニメーションの万華鏡「鬼才の迷宮:黒坂圭太特集」('12年/映画の殿堂/韓国プサン)/『緑子/MIDORI-KO』('13年/THE CUBE CINEMA/イギリス)/黒坂圭太 全仕事('16年/ルーメンギャラリー/京都)/門前映像祭「黒坂圭太特集」('17年/信濃美術館×相生座ロキシー/長野)/アニメーション作家 黒坂圭太特集('17年/小金井宮地楽器ホール/東京)/新千歳空港国際アニメーション映画祭「黒坂圭太:ゆらめくかたち」('17年/ソラシネマちとせ/北海道)/その他。

国際映画祭正式上映('10-17年):オタワ国際アニメーション映画祭('10年/カナダ)/ロサンゼルス国際アニメーション映画祭('10年/アメリカ)/アヌシー国際アニメーション映画祭('11年/フランス)/ロッテルダム国際映画祭('11年/オランダ)/CPH PIX映画祭('11年/デンマーク)/ANIMATION CELEBRATION('11年/ボストン美術館/アメリカ)/ザグレブ国際アニメーション映画祭('11年/クロアチア)/ANIME CONVENTION('11年/インド)/ANIMEST国際アニメーション映画祭('11年/ルーマニア)/台北金馬映画祭('11年/台湾)/タリン・ブラックナイト映画祭('11年/エストニア)/ゴールドコースト映画祭('11年/オーストラリア)/ANIMA映画祭('12年/ベルギー)/FUTURE映画祭('12年/イタリア)/ヴェノスアイレス国際インデペンデント映画祭('12年/アルゼンチン)/ソウル国際アニメーション映画祭('12年/韓国)/ANIMACURCED映画祭('12年/ブラジル)/ANIRMAUアニメーション映画祭('13年/スペイン)/広島国際アニメーション映画祭('14・16/広島)/CAMERA JAPAN映画祭('17年/オランダ)/その他。

ライブドローイング('10-17年):恵比寿映像祭クロージングライブ:黒坂圭太×坂本弘道('11年/恵比寿ザ・ガーデンルーム/東京)/ライブドローイング('12年/ブリリアショートショートシアター/横浜)/陽気な風景たち('14年/TO OV CAFE/札幌)/少女ヴァレリエ展('15年/ポレポレ座/東京)/門前映像祭「黒坂圭太特集」('17年/信濃美術館×相生座ロキシー/長野)/てんさい!黒坂先生とお絵かきウォーズ('17年/新千歳空港ターミナルビル/北海道)/ゆらめくかたち不定形のヴィジョン:黒坂圭太×鈴木治行('17年/現代座ホール/東京)/その他。

著作物:個人作品集(DVD)『緑子/MIDORI-KO』(ミストラルジャパン)/『個人都市』(ミストラルジャパン)/『みみず物語』(ミストラルジャパン)、グループ作品集(DVD)冬の日(IMAGICAエンタテインメント・紀伊国屋書店)/DIR EN GREY:AVERAGE BLASPHEMY(FIREWALL DIV)/DIR EN GREY:AVERAGE SORROW(FIREWALL DIV)/DIR EN GREY:AVERAGE PSYCHO(FIREWALL DIV)/L’ANIMATION INDEPENDANTE JAPONAISE VOLUME2(CARTE BLANCHE)、著書『画力デッサン人体と女の子』(グラフィック社)。


KUROSAKA, Keita

Professor


As an animation artist, I have been engaged in the production of animated shorts using experimental techniques since the 1980s. I have received many awards both in Japan and overseas, including from the two largest international animated film festivals (Annecy and Ottawa). My work has been given special individual screenings at various video festivals, museums, and other venues. In recent years I have actively pursued such activities as extemporaneous animation production and live drawing events open to the public. My first long-form animated film, Midori-ko (2010), was shown at film festivals in over 20 countries. It was well received and screening requests continue to come in from Japan and other countries (http://www.midori-ko.com). In December 2012 I released my latest music video, Rinkaku (Silhouette). In classes at MAU I focus on self-expression and the design of movement, and explore the unknown potential of animated expression unconstrained by the grammar of existing works.
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『緑子/MIDORI-KO』

2010年/デジタル/55分 制作:株式会社ミストラルジャパン/助成:文化庁・文化芸術振興費補助金
近未来の東京。来るべき食料危機に備え5人の科学者たちが開発した夢の食物MIDORI-KOが脱走した。喰われることを拒否したMIDORI-KOは農学部研究生のミドリの家に逃げ込む。奪いかえそうとする科学者たち。食欲旺盛な隣人たちも隙あらば喰おうと狙っている。MIDORI-KOをめぐり狂乱の争奪戦が始まる! 私にとって初の長編アニメーション映画である本作は、1997年に制作を開始したものの途中いく度も頓挫しながら鉛筆のみを画材として13年間かけ完成した。絵本、マンガ、怪獣映画、絵画、そして実験映画…この作品には幼少期から私を育んでくれた様々な視覚表現のエッセンスが織り込まれている。


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『輪郭』

2012年/デジタル/7分 制作:株式会社FIRE WALL/株式会社ミストラルジャパン
DIR EN GREYの同名曲によるミュージックビデオである。陰惨な出来事が続いた時期でもあり、世界中が元気になる生命讃歌の映像を目指した。前作『緑子/MIDORI-KO』と比べ抽象度の高い演出に移行している。私の場合、商業的な仕事がきっかけとなって新たな自己表現に目覚める事が意外に多いのだが、本作もまた新たな方向性を示唆している。


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『陽気な風景たち』

2015年/デジタル/25分 制作:株式会社ミストラルジャパン
2011年は私にとって初の長編アニメーション映画が公開された年だが、その一方で創作上のアイデンティティーが著しく揺らいだ時期でもあった。新たな目標への再出発は「描く行為の軌跡として現出する映像」の再検証から始まった。3年間に渡り「表現」の呪縛から逃れ本能の赴くままに描き溜めた膨大な鉛筆画を素材とした本作は、自己の記憶の再構築でもある。メッセージを声高に叫ぶ事なく観客自身の心象風景を呼び覚ます“触媒映画”を目指している。


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『マチェーリカ/MATIERICA』

2017年/デジタル/30分 制作:株式会社ミストラルジャパン/助成:文化庁・文化芸術振興費補助金
アニメーション表現に於ける未開の領域に挑んだ。魅力的キャラクター、引き込まれる物語、美しい絵、流麗な動き、心地よい音楽、これら5つの要素は優れたアニメーション映画に必要不可欠と思われがちである。しかしアニメーションの語源「アニマ」には周知のように「命を吹き込む」という意味がある。私は「命」とは「限りある時間」であり、前述の“5要素”を全く含まない(というより真逆の)アプローチもあり得ると考えた。数年間の試行錯誤の結果、所謂「アニメ的な」結構を排除した「微動アニメーション映画」が生まれた。本作では僅かに変化する約5000枚の鉛筆画をスローオーバーラップさせる撮影方法により「移り行く意識」の視覚化を目指している。


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『山川景子は振り向かない』

2017年/デジタル/10分 制作:黒坂圭太/配給:株式会社ミストラルジャパン
私たちは現在より遥かに無垢で美しかった過去の風景を懐かしむ。私たちのそうした思いとは無関係に、山河の風景は自らの意思で絶え間なく永遠に変化し続ける。そして決して後戻りはしないのである。本作は数千枚の鉛筆画を素材として用いながら、このテーマを抽象的に表現している。

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