後藤吉郎

ごとう・よしろう
GOTO, Yoshiro

タイポグラフィ、情報デザイン

Typography and Information Design

教授

Professor

1987年4月着任
1948年岐阜県生まれ
London College of Printing
(U.K.)卒業

研究テーマ:

タイポグラフィを軸にデザインを俯瞰し、従来の印刷メディアからデジタルメディアまで広く研究。

専門分野:タイポグラフィック・デザイン、和文・欧文タイポグラフィ史、視覚情報デザイン、インターフェースデザイン。
日本デザイン学会発表「William Gambleの生涯」春季大会、於:広島国際大学 '08年6月。
日本デザイン学会・タイポグラフィ部会第2回講演、「William Gamble」於:印刷博物館・グーテンベルグルーム '08年12月。
訪問教授:ロンドン芸術大学 London College of Communication(LCC)(U.K.)グラフィックデザイン学科からの招聘、「International Typo/Graphics event 2008」で1週間のTypographic Design ワークショップと課外講座での講演 '08年12月。
(財)日本学術振興会・科学研究:「和文ゴシック体成立と欧文書体との関係性の研究」'08年4月-'11年3月。
担当授業:'99-'08年「デザインサーベイ(視覚デザイン演習C)」後藤+原田泰非常勤講師。'99-'08年「情報デザインⅠ、Ⅱ」後藤+下村千早教授。
産官学共同研究:'06年4-7月 (株)Duogate「PCサイトビューアー・デザインフォーマットの提案」プロジェクト(4年ゼミ授業)。'06年10月-2009年3月、現代GP「いわむろのみらい」創生プロジェクト(課外授業)。'08年4月-8月、三鷹市「太宰治プロジェクト」太宰グッズの開発とデザイン (課外授業)。'91-'93年(財)日本規格協会、書体分類調査委員会委員長。Printing Historical Society(U.K.)、日本デザイン学会。
『印刷博物誌』

『印刷博物誌』

印刷博物誌編纂委員会 2001年
「ヨーロッパの書体のあゆみ」執筆


『レタリング・タイポグラフィ』

『レタリング・タイポグラフィ』

後藤吉郎+小宮山博史+山口信博編著 武蔵野美術大学出版局 2002年
「文字の歴史」「欧文書体の歴史」「ビクトリア時代のキャスロン活字のリバイバル」執筆
『タイポグラフィ・タイプフェイスのいま。』

『タイポグラフィ・タイプフェイスのいま。』

子美術大学 2004年 「歴史を刻む現代の優れた書体」執筆
『グラフィックデザイン』

『グラフィックデザイン』

監修:石川三友 武蔵野美術短期大学通信教育部 1998年
「タイポグラフィ」「ピクトグラムとサインシステム」執筆


『武蔵野美術』No.113 

『武蔵野美術』No.113 

武蔵野美術大学 1999年  「ニュータイポグラフィの位相 サンセリフ体の潮流」執筆
『デザイン基礎講座』

『デザイン基礎講座』

アウズ 2003年 (単著)


メディアを超えてタイポグラフィを考える

これまで印刷を中心にタイポグラフィは語られてきたが、身の回りを眺めると環境の中の文字、デジタル化における文字、動的な文字といたる所で使われている。さらに、情報の観点からすると、情報のやり取りでは双方向性が一般的になることで、アクセスの在り様が変化してきた。我が国では、民営の活字文化の歴史が、130年そこそこであることから利用形態(Configuration)が曖昧なものが多く見受けられる。しかし、それ以上に複製文字を生成する機器やメディアが長足の進歩を遂げているため、そうしたハードの面がおのずとフォーカスされがちである。時として歴史的な見地から、またある時はデジタル文字そのものについて検討することなど、幅広くタイポグラフィの適用を見ながら、多様なアプローチが必要である。さらには、一方通行であった印刷メディアとは、かけ離れた双方向性のメディアの登場で、ユーザビリティの観点から、あるいは認知と知覚という観点からもタイポグラフィが語られなければならない。
こうした現状があるにもかかわらず、これまで主として語られてきたタイポグラフィは、文字の形態や組版形態などの美的評価が主であったが、双方向性が求められるメディアではユーザーが利用するための、合目的的なタイポグラフィが求められる。例えば、Webサイト上の文字とインターフェイス、モニターの制限や組み版の制限など、新たな課題に取り組んでいる。
こうした課題を包括的に全て扱うことは困難であるが、ユーザビリティの観点からWebのイメージ調査や、視線とインターフェイスの関係の研究を行っている。
同時に、現在の複製文字(活字)のよりどころとなる、活字黎明期や、その諸相を研究することも、急務と考えられることから、現在は、W. Gamble の活動と明朝体活字の関係について研究対象としている。

教育について―情報デザイン―

ユーザビリティの概念は、情報デザインが認知されるようになって、にわかにクローズアップされてきた。しかし、地図やダイアグラムなど静止した情報の時代のグラフィック・インフォメーションの長い歴史の中では、利用者にどの程度デザイン情報が理解されているのかを研究する分野がほとんど存在していなかった。ところが1990年代を境にモバイル、インターネットなど双方向性のメディアの普及によって情報伝達のあり様が、様変わりしてきたことにより、文字や画像情報の認知は、コミュニケーションにとって重要な機能として認識されるようになった。こうしてユーザビリティがにわかに注目されるようになったが、授業では、こうした背景をふまえて、デザインと人を観察し、体感し、体験することにより、ユーザーの視点に立って現在あるさまざまな問題を発見・解決するプロセスを学習する。つまり、サーベイにより「足で考える」授業から始まり、心理学的な観点、認知の働きなどを検討しつつ、情報を組織化するための方法と、情報伝達の仕組みを考える。

「デザインサーベイ」:近代印刷のあけぼの

「デザインサーベイ」:近代印刷のあけぼの

協力:印刷博物館 学生作品 2006年
「デザインサーベイ」:近代印刷のあけぼの 2
「デザインサーベイ」:近代印刷のあけぼの 3




(株)Duogate「PCサイトビューアー・デザインフォーマットの提案」

(株)Duogate「PCサイトビューアー・デザインフォーマットの提案」

学生作品 2006年
(株)Duogate「PCサイトビューアー・デザインフォーマットの提案」




LCC「International Typo / Graphics event 2008」ワークショップ風景 2008年

LCC「International Typo / Graphics event 2008」ワークショップ風景 2008年

LCC「International Typo / Graphics event 2008」ワークショップ風景 2008年



現代GP「いわむろのみらい」創生プロジェクト 

現代GP「いわむろのみらい」創生プロジェクト 

サーベイ風景 2006年 
現代GP「いわむろのみらい」創生プロジェクト 

現代GP「いわむろのみらい」創生プロジェクト 

設置された街路灯 2007年 



産官学共同研究

産官学共同研究には、いくつかのタイプがあるが、学生が産業を体験するインダストリアル・アタッチメントは、西欧の多くのデザイン大学で行われている。もとをただせば、バウハウス教育がその源流にある。ゼミでは、産業社会を体験して、それによって作り出されたものが社会に投げかけられてそのフィードバックを体験することにより、デザインの意味を体験的に認識し、積極的に社会参加を促すことにある。
この体験は数カ月に渡る場合もあるが、デザイナー、クライアント、ユーザーの関係を理解すると同時に、それぞれの結びつきの関係性からデザインが作り上げられることを知る。

教育の国際化

デザイン教育では、国際的な視野に立って、交流が行われる時代となっており、様々な国からの教員の招聘や留学生の積極的な受け入れに力を入れることが望まれる。さらに、ボーダレスの時代であるからこそ、リアルタイムに遠隔地との教育情報の交換が行われようとする機運が熟してきており、教育者・学生相互の情報交換ネットにより、容易に教育の相互乗り入れも可能になるであろう。そうした視点に立って、ネット教育の研究も開始している。 ページの最初へ